ここ数年、出会う機会というのは格段に増えている。

仕事が広がって出会う方が広がったというだけではなく、

女性の方とお知り合いになる機会もという意味で。

二十代の頃の何十倍、いや何百倍と言っても過言じゃない。


ただ、どうも最近恋愛の始め方が分からなくなった。

三十代をスタートさせた頃、僕にはやっぱり恋人はできないなって

心のどこかで諦めてしまって、それだったら好きになった人の望む

『いい人』としてその人の望むことをしてあげたい、なんて思って

いた頃は、今思えば片想いの恋にちょっと疲れてしまっていたものの、

よく考えたら恋は自然と始まっていたんだよね。


恋をしているから、恋する人に何かをしてあげたい、って

そういう思いが生まれる訳だから。


昨年は周りでおめでたい話も多く、また僕がとうとう33という

30代前半も折り返し地点を迎えたことで、既婚者ではない

ひとりものにはつきものの『誰かいい人いないの?』とか

『もっと真剣に探さなきゃほんとにひとりだよ』なんて話が

誰かと会えば話題に上ることが多かった。


以前だったら自分の恋愛観を語ったり、恋はしてるんだって、

なんて一言が出てきたものなのだけど・・・昨年は少なくとも

恋はしていなかったような気がする。


恋することは素晴らしいことだ。

この思いは何も変わらないし、その思いはもっと強くなっている。

年も重ねてきて、ひとりってさびしいなって思いも強くなって、

自分が一番大切に思える人と一緒に歩いていくことができたら、

そんな思いは20代とは比べものにならないほど強くなっている。


でも現実は、恋の始め方も分からなくなってしまった。

超現実主義の考え方が、それはやっぱり夢物語だよ、

現実にはやってこないさと振り切ってしまったのか、

どんなに頑張っても、やっぱりいい人になってしまう、

どの方向から歩いてもそこに通じてしまう道に迷い、

恋する心がどこかで迷子になったまま彷徨っているのか、

それともただ年を重ねて無意識のうちに、どこかに

僕のことも好いてくれる人がいるかもしれないという

思いの火も自動で消化してしまうシステムを身に付けて

しまったのか、いやいやただ周りにいる彼女がすぐに

出来る方々やモテる方々が持つ魅力と僕自身を比べて

冷静に白旗を振るようになってしまったのか・・・。


う~ん、考えれば考えるほどどうも霧深い森に迷い込んで

しまっているような気がして、ほんとに困ってしまって

ワンワンワワ~ンって状況かもしれないね(笑)


最近どうして彼女いないんですか、とよく聴かれたり、

彼女すぐできそうな気がするんですけど・・・なんとなく、

とお世辞でもそう言ってもらえるとありがたい言葉を

かけられることが増えてきたんだけども、もう彼女いない歴

十数年を迎えてしまった僕はこのままひとりなのかな、

なんて現実的に考えてひとりで年を重ねていく人生設計を

考えてみたりしちゃう自分に、いや、でもまだ諦めないんだ、

でも諦めないと言ってもどうするんだと自問しても全く

答えを返せない自分がなんだかちょっと悲しい限りで。


・・・とここには思ったままに書き綴ろうと思っているので

今の思いをそのまま書いてみたけれど、今年はガムシャラに

やりたいと思うことをやっていけばいいじゃないと思って

実際にそう行動する中で、随分昔に忘れてしまっていた

『貪欲さ』というものを思い出している自分がいる。

これは昨年12月から始めたジムトレを続ける中で

何だか思い出してきた気がする。何かを理由にするんじゃなくて、

何か壁があってもやろうと思えばできるもんさ、そんな

前向きさが最近自然と生まれていて、それが今までどこか

諦めていたことを自分の生活に取り入れて自分自身のリズムや

物事のとらえ方にいい意味で変化をもたらしている。


もしかしたらこの貪欲さが、気が付いたら霧を晴らして

また恋も新しい展開が何か動き出すきっかけをくれるかも

しれない。今はそう夢見て恋はちょっとお休みしている、

そんな状況です。